2020.07.08 Wednesday
無調色あこや真珠ネックレス

先日、あこや真珠のフォーマルなネックレスとピアスを探して欲しいと
ご相談頂きました。
ブランドで通常のお取り扱いはしておりませんので、
希望のサイズと品質を伺い実物を色々目利き。
花珠品質と無調色の真珠をご提案しました。
皆様は、あこや真珠が調色されている物と無調色のものがあるのはご存知でしょうか?
一般的に店頭で、フォーマルな真珠のネックレスとして目にされる事が多いのは調色されている物です。
『花珠』や『天女』など品質についての言葉は聞いたことがある方もいるのじゃないでしょうか。
前処理、調色は、海から揚げた真珠を洗顔、メイクというイメージですかね。
- 前処理
- 漂白
- 調色
真珠は、海産物なので真珠層にシミなどができます。
宝飾品としての価値を発揮させる為に漂白処理が施されます。
真珠のシミとは真珠の一部が周りの色と違っている所の事を言います。
このシミを取り除くために漂白処理が行われます。
ただ、この処理を行うとあこや真珠の本来もっている淡いピンク味
までをも漂白されてしまう場合があります。
それを補って元の状態に戻してあげる加工が調色です。
無調色真珠はこの調色加工を行っておらず、
真珠本来の生まれたそのままの美しさを追求したものです。
自然の海から生まれたままの「真珠本来の美しさ」にこだわって、
自然のままの美しさ、光沢・真珠層の緻密さ・色相をそのまま生
かした真珠がナチュラルです。
調色は物理的には染色に属する加工ですが、真珠の表面に色を
着けるわけではなく、真珠層内部に染料を浸透させますので、
擦ったりして色が落ちることはありません。
この調色処理は鑑別書に記載されるエンハンスメントになります。
この調色技術が真珠の大事なポイントです。
たまに、テリや干渉色を強く出したかったが故かピンク感が強い物があります。
個人的にそういう色味の真珠は仕入れません。
調色技術はそれぞれの会社の企業秘密らしいです。
無調色は、真珠業者さんでも常に在庫があるわけではないので
サイズ指定で探すのは難しいのです。
自力では無理そうだと思い
以前、無調色真珠のみを取り扱うパールブランドのデザイナーとしてお仕事をさせていただいた時に養殖場へも伺わせて頂きました。
その時のご担当の方へご相談して取り寄せて頂きました。
今年の浜揚げされた8.5mmサイズの連のネックレス。
ご予算は伺っていましたが、最後は私の目利きを信用して
有難い事にお任せ頂きました。
無調色は、私のイメージでは言葉で表現すると
『シルキー』な美しさです。
滑らかな柔らかい白、調色の色が入ってないので白いという感じでしょうか。
テリが強い方が優先という方は、調色のはっきりしている方がおすすめかなというニュアンスです。
その中でも、テリもしっかりある物と出会い無調色なのにここまで!と思ったのが率直な意見でした。
思っている以上に良い品質の物が出会えたので
これなら私に依頼してよかった!って絶対思ってもらえると自信を持ってご提案できました。
その担当の方がいなければ、きっとここまでの品質の物は出会えなかったかもしれないので本当に感謝です。
やっぱり無調色は綺麗だなーと改めて思いました。
(自分もちょっと欲しくなったり。。)
良い真珠が見れました。
パールジュエリー
ohrora-オーロラ-と読みます
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